チャーハンのおいしさの極意

いつもなにげなく作っているチャーハンですが、実は「チャーハンの味ひとつで料理人の腕が分かる」と言われるほど難しい料理なのです。
ふんわりパラリと仕上げるために、いくつかのポイントを押さえておきましょう。
まずは、ご飯についてですが、チャーハンは冷やご飯で作る人が多いと思いますが、これはNGです(T_T)
(こう言う私も冷やご飯で作っていましたが・・・)
火力の強いコンロを使うなら冷やご飯でも良いのですが、家庭用のコンロで冷やご飯を炒めると、冷たいぶんだけ加熱時間が長くかかり、ご飯がパラパラに仕上がりません。
ベストなのは、
ちょっとかために炊いたご飯を、粗熱をとってから使うこと。
冷えたご飯を使う場合は、電子レンジで少し温めると、おいしく仕上がります。
おいしいチャーハンを作る次のポイントは、
1回の調理で2人分以上作らないことです。
つまりチャーハンは一度にたくさん作ると、おいしくできません。
これは、分量が多いと、ご飯が鍋肌に当たりにくくなり、水分が飛ばなくなるため。
また、多いぶんだけ調理温度が下がるし、具を混ぜるのにも時間がかかり、べたついてしまいます。
たとえば、4人分の五目チャーハンを作りたいときには、まず卵とネギとご飯で、2人分ずつの卵チャーハンを作り、次に4人分の具材を炒めます。
それから、卵チャーハンと具材を混ぜれば、おいしい五目チャーハンを効率よく作ることができます。
このように、ふっくらパラパラのチャーハンを作るためには、
調理温度を上げ、ご飯が鍋肌によく当たるようにすることが大切なポイント。
そのためには、やはり、厚手の大きな中華鍋を用意しましょう。
厚手の鍋は熱容量が大きく、ご飯を入れたときに、調理温度が下がりません。
また、熱が均一に行き届くため、焦げにくいというメリットもあります。
さらに、鉄製の中華鍋は、鉄の表面にある無数のくぼみに油が入るため、材料と油がよくなじむのです。

次に、チャーハンをパラリと仕上げるには、火加減とともに、卵の扱い方が重要なポイントになります。
卵に含まれるタンパク質には、鍋の油分をひとりでに調節する性質があるからです。
この性質をフル活用するには、卵が半熟状態のときにご飯を入れる必要があります。
半熟の卵からは、自ら吸着した油がすこしずつしみ出て、ご飯に適量の油が供給されるのです。
いっぽう、完全に固まった卵だと、吸着した油が出にくくなり、ご飯と油が馴染みません。
目安としては、
溶き卵を入れたら、7~8秒でご飯を入れることを覚えておきましょう。
チャーハンは、味をととのえるために、塩や胡椒を加えますが、そのタイミングも重要なポイントです。
ついご飯を炒めている最中に加えたくなりますが、これもNG((( T_T)
塩、胡椒は、卵、ご飯、具を炒め終わってから加えるのがベスト。
もし早い段階で塩を加えると、浸透圧の関係で、ご飯の表面に水が出てきてしまい、仕上がりがベタッとなります。
そうしないために、
炒めたあとに塩を加えることを覚えておいてくださいね。

そして、チャーハンは、仕上げに醤油を加えると、風味がグンと増します。
これは、醤油が加熱されて、ほんのり焦げた状態になると、独特の香ばしいにおいを発する
メラノイジンという物質が生成されるためです。
醤油の加え方のこつは、チャーハンを中華鍋の真ん中に集めて、
強く熱した鍋肌から回し入れること。
こうすると、醤油の水分が飛び、チャーハン全体に香ばしい味と匂いがゆきわたります。
ただし、手早く作業しないと、醤油が焦げて味が落ちるのでご注意くださいね(’-’*)
