さといもの上手な料理法

さといもは10~12月に旬を迎えます。
さといもの皮をむくときに手がかゆくなるのは、さといものアクに含まれるシュウ酸カルシウムのため。
皮をむく前に手に酢や塩をぬっておくと、かゆみを防ぐことができます。
また、洗って泥を落としたあと、少し乾かしてから皮をむくと、ぬめりがでにくく、むきやすくなります。
さといもの煮物は、煮崩れをうまく防ぐのがおいしく作るこつですが、それには、皮を六方にむくことをお勧めします。
むき方はまず、いもの上下を落として、そこに指を置いて、包丁を縦に動かし、厚めに皮をむいていきます。
これを繰り返して6つの面ができたら、できあがり。
こうして、いもの表面にいくつかの面を作っておくと、煮る時間が短縮でき、味がしみ込みやすくなります。
また、さといもは加熱すると、切り口からぬめりがでてきます。
さといものぬめりは、そのままにしておくと、味のしみこみが悪くなるだけでなく、煮上がったときにドロドロになって、おいしく仕上がりません。

そのとき、米のとぎ汁で下ゆですると、さといものぬめりが、とぎ汁のでんぷん質に付着するので、効果的です。
とぎ汁がない場合は、同じでんぷん質の小麦粉や片栗粉を溶かして代用してもいいですよ(=^^=)
さといもにほぼ火が通ったら、水にさらして、洗いながら表面のぬめりをとりましょう。
下ゆでしたあとによく洗わないと、ヌカくさくなるためです。
または、皮をむいたさといもに塩をまぶして、軽くもんで洗い流す塩ずりもお勧めです。
塩ずりをすると、いものまわりに塩の膜ができるので、ぬめりがとれるだけでなく、煮崩れも防いでくれます。
さといもの主成分は糖質で、ビタミンB1、C、E、カルシウム、カリウムなどを含みます。
さつまいもに比べて食物繊維の量は少なめですが、エネルギーは約半分になります。
さといも独特のぬめりの正体はムチンという成分。
ムチンには、胃の粘膜を保護したり、肝臓の機能を高めるといった作用があります。

