ひな祭りのいわれ

中国から伝わった上巳(じょうし)の節句(紙で作った人形で体をさすり、身の汚れを移し川に流す)が女の子のひな遊びと結びついたもので、今も鳥取地方に残る「流しびな」はその名残りです。
桃の花が咲き始めるのもこのころです。
ひな祭りは、女の子のための祝い日ですが、最近は性別に関係なく、お友達を招いて楽しく過ごす日になっているようです。
ひな段には、ひしもち、ひなあられ、白酒などをお供えし、ちらし寿司やはまぐりの吸い物などのごちそうでお祝いします。
はまぐりを縁起物とするのは、貝殻のつなぎ目のちょうつがいが、ペア以外の貝とは絶対に合わないから。
ここからはまぐりは、一度嫁ぐと不倫もなければ再婚もない、夫婦和合の象徴となりました。
室町時代には、嫁入り道具としてはまぐりの貝殻を持参したそうです。
ひなあられは、米を蒸して干した乾飯(ほしいい)と、もちを干したあられを混ぜたもの。
昔は、お釜についたご飯をひと粒残さず拾って乾飯を作っておき、正月の餅の切れ端を一緒に煎って砂糖がけにして作りました。
乾飯は1年間の丹精であり、ひなあられには物を大事にするという教えが込められていたのです。
白酒は、昔から3月3日に飲む習わしのあった桜花酒をまねたものといわれています。
古代中国では、桃は邪気を払う木とされており、桃の節句には桃の花をきざんで入れた桜花酒を飲む習わしがありました。
日本ではめでたい紅白にかけて、桃の花に対して白酒を飲むようになったそうです。

